泉田知事記者会見<前半・プレゼン部分>

泉田知事記者会見 2013年8月28日
日本記者クラブ
19:00~20::00


公式アカウントがYoutubeにアップした会見動画をもとに、文字起こしさせていただきました。

どうしても聴き取れないところがあり、また、もしかすると聞き間違いがあるかもしれませんが、その際はどうかご容赦いただき、ご指摘ください。


泉田裕彦・新潟県知事が、「原子力発電所の安全対策における懸念について」と題して話?し、記者の質問に答えた。
司会 日本記者クラブ企画委員 川村晃司(テレビ朝日)

http://www.youtube.com/watch?v=V0yP0ZeuuLo&feature=youtu.be

川村さん:えー、みなさんお待たせいたしました。それではこれから新潟県泉田県知事の記者会見と言いますかですね、まず泉田知事にですね、スライドを使っていただいて、ここにありますように、原子力発電所の安全対策における問題ということをですね、最新の県知事のいわば方針と言いますか、理念を含めてお話していただいて、その後会場の皆さんからの質疑応答と参りたいと思います。私は当クラブ企画委員?の川村といいます。今日の進行を掌(つかさど)りますので、よろしくお願いいたします。ではまず30分程度、泉田知事の方からお話をしていただきます。

泉田知事:皆さんこんばんは。本日はこのような機会を、プレゼンテーションさせていただく機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。

えー原子力発電所の安全対策、懸念事項がありますので、今日はこれをまず最初にお話をさせていただきたいと思います。

その前に私、2007年にですね、中越沖地震に遭いました。このときの状況とですね、今回の違いということも含めてご説明をさせていただきたいと思います。

2007年のときはですね、何が問題だったのかということを抽出したうえで対策を採ると。結構国も東京電力も協力的にやってくれたっていう感覚があるんですが、福島事故の後のですね、問題点そして対策っていうのは、ほとんど協力してもらえないというか無視されているというんで、2007年と今回、えらい違いというものを実感いたしております。

まずスライドを一枚めくってください。2007年のときですね、ちょうど煙がですね、これ3号機のタービン建屋からだったんですけど、出ている、という状況の中で、東京電力のサイトと県庁、ホットラインがあるにもかかわらず、連絡を取ることができませんでした。

その理由は何なのかというとですね、実はホットラインのある部屋がですね、地震で歪んでドアが開かないと。ホットラインの部屋にたどり着けないっていう理由で、東電の原発と新潟県庁、連絡が取れませんでした。しょうがないので東電の本社に連絡をして、そこでつないでもらって原発と連絡を取ったという経験をしました。

従ってですね、2007年の経験を踏まえて、ぜひホットラインぐらいちゃんとつながる体制を作ってくれということをお願いしたわけです。その結果できたのが、この免震重要棟ということになります。地震があっても揺れを吸収してそしてここで連絡を取れるような機能を作ってもらった。無論これは規制に基づいていません。中越沖地震の経験を踏まえて、こういう施設が要るよね、ということで作ってもらったわけです。

で、その新潟で作ったという後にですね、ふっと考えると東電の原発というのは新潟だけでなく福島にもありますよねと。新潟にだけあって福島にないのは変ですよねということで、福島の原発にこの免震重要棟ができたのがこの事故の半年前です。

従ってあの2007年のとき私も結構言われました。泉田さん、もういいじゃないかと。東電もいろいろ言っているんだからと。そうは言ったって連絡つかなかったんだから、ちゃんとやんなきゃダメでしょうと頑張って作ってもらった、ということがなければ、福島には免震重要棟なかったはずなんです。でも福島に免震重要棟なければですね、今東京で本当に人が住めたんでしょうか。ここで記者会見できたんでしょうか。っていうことすら疑問を覚える。すなわち事故の経験というのはやはり反省の上に立って対策を採るべきだということを強く実感をしています。

もう一枚めくってください。それからですね、今回の福島の事故でですね、消防車を使った注水すなわち冷却というのが行われました。これ中越沖地震のときどうだったのかということなんですけけども、ちょっと写真を見ていただきたいんですけども、9ページのスライド。こういう形で2007年の中越沖地震の事故がありました。

これ実はアップの映像も世界に配信されたんですが、どういう写真かっていうと、消防に使うための水のパイプが破断をしまして、水が出なくなっちゃうんです。ちょろちょろちょろっと。東電の消防隊、消防車持っていませんので、これ以上近くにいてもしょうがないってことで、皆さん退避しました。結果として世界に流れた映像っていうのは、原子力発電所が火を噴いているのに、周りに誰も人がいないと。いう映像が世界に配信されたんです。

その後の風評被害が大変でした。コバルト60がちょっと出た。今に比べるとほとんど、自然界で検知できるギリギリのレベルで、別の人工生成物だからわかるっていうくらいしか出ていないんですが、それでもですね、風評被害で海水浴に来る人は激減し、中越地震のときと違って観光の戻りが物凄く遅いという影響を受けました。

だから、これは何とかしてくれと。訓練を十分するっていうのももちろんなんだけど、消防車要るでしょ、ということをお願いしたら作ってくれたのが消防隊で、あのときもちゃんと要求しなかったら、福島のサイトの中には消防車なかったはずなんです。もしあの免震重要棟がなくて消防車もなかったら、本当に収束作業できたんでしょうかと。いう経験をしました。

やはり事故の経験というのは真摯に反省をして対策を採るべきだというのを2007年のときに感じています。もう一枚お願いします。今度は対応3の3ページ。これもですね、中越沖地震を踏まえて、規制に基づいたわけじゃないんですけども、不同沈下が起きたんですよね。で火事になりました。火事になったというところ、今度ちょっとまた画を見てほしいんですが、7ページ。

これあの、一番激しいところを撮った写真じゃありません。柏崎刈羽の構内ですね、ほとんど全域にわたってこんな感じです。手すりは落ちるわ歩道はなくなるわという形でですね、柏崎刈羽原子力発電所の構内、おおよそ(?)こんな感じになっていました。一枚めくってください。

不同沈下ってこういうことなんですけども、わかりますかね。沈下って書いてある線の上に、白いコンクリートと土に汚れたコンクリートの境目があると思います。もともとのですね、地盤というのは、あの境目まであったわけです。それが地震で沈下をしてですね、一番下がったところで1.5メートル低下をするということになりました。結果として何が起きたかっていうと、今度スライドの11ページご覧ください。

あのこれ変圧器をつないでいるパイプなんですけども、このパイプがですね、外れて、油が漏れて、電線がショートしたところから火がついて火事になったということです。で、再稼働をその後することになるわけですけども、でこの再稼働をするときに東電からの説明があったのは、これ建物と一体化しますからと。今度は配管が外れるってことは起きませんという説明で、了解をしたという経緯があります。

そこでですね、この2007年というのはまさに火事が起きたことに対してどう対処するか、それに対して対策をどうするかっていうことをやった上でのですね、次のステップということをやったということであります。で、次に4ページ見ていただきたいと思います。

2007年と今回違うのはですね、まず組織が原子力安全保安院から原子力規制委員会に変わったというところに違いがあります。原子力規制委員会のこれまでの対応を見ていますと、どうなっているかというとですね、原発の性能基準については我々が審査をしますと。しかしそれだけが任務という形でやっているのではないかという感じがしてなりません。

実はこれ、委員の選任のときから何度も言ったんですけども、全然声が届かなかったんですが、これいざ事故が起きたっていうときには、原子力規制委員会が責任を持って政治介入を許さずに収束にあたるということもですね、任務の中に入っているわけであります。しかしながらそれは、性能だけで決まらないわけです。で、法令どうするんだと。組織はどうなるんだと。誰が判断するんでしょうかっていうようなこと、ソフト面も含めてですね、対応しないと、原子力安全の確保なんてできないはずなんです。

で、赤線引いておきましたけども、これ「原子力規制委員会設置法」です。所掌事務の中で「原子力における安全の確保に関すること」これがですね、原子力規制委員会の任務です。所掌事務です。で、2項を見ていただくとわかるんですが、「原子力利用の安全確保に関する事項について勧告し」とあります。設備の性能の安全だけ確保すればいいんじゃなくて、原子力規制委員会はですね、原子力利用の安全を確保するための機能を与えられているんです。

従って政府の中に必要な対策を採るように勧告する機能を持たないといけない。これを使う気がまったくない。自らですね、所掌事務を狭めて、責任逃れをしているようにしか見えない。自分のやったところはこれだけですからと。ここだけ見ただけですよという形で終わっているという印象を持っています。で、次のページご覧ください。

実はあの、基準を作る前からですね、2007年の経験、それから東日本大震災の影響を受けた原発事故、こういったものの検証作業も県の技術委員会にお願いしていたところもあって、わかったところについては対応してほしいというお願いを行いました。しかし、原子力規制委員会からどんな回答があったかということの一例なんですけども、全部やると大変なんで、ちょっと代表的なところをいきたいと思います。

上から二番目。字が小さいんでご説明したいと思うんです。お手元にあったらご覧いただきたいんですが、ろき法に定める基準だけじゃなくて、オフサイトの防災対策どうするのか。で、事故対応にあたるときですね、民間と民間の契約で労働法制の基準を超えた放射能を浴びるところに行ってくださいっていう契約は、公序良俗に反するのでできないはずなんですね。じゃあ、いざ事故が起きたときに、じじいの決死隊で行くぞと。その場限りの対応をするということじゃなくて、いざ収束活動をするときに民民で対応できないようなとき、どうするんですかと。この法制度を準備してほしいと。原子力にかかわる法制度全体を見直して事故対応をやらないと、また泥縄になりますよ。対策を講じてくださいとお願いをしたところ、原子力規制委員会からの答えは、新規制基準に関係ないという答えになっていると。いうことであります。

次に、1,2,3,4、5番目。なんですけども、ベントとか海水注入。これ重大判断ですよね。5千億する機械を潰しましょうという判断を、これ運転員だったら誰でも知ってるんですけども、冷却材を喪失するとですね、最短2時間でメルトダウンするということになるわけです。

数時間で判断しなければいけないというときにですね、誰が判断するんですかと。実は武藤当時副社長、原子力本部長なんですが、退任されるときに私のところにご挨拶に来られました。あの3月11日は、勝俣会長は中国でした。それから清水社長は奈良にいました。現場で指揮できるのは武藤副社長と。いうことになるんですけども、海水注入するとやっぱり廃炉だよねと、いう話があるわけで、海水注入の判断を武藤さんができたのかどうか聞いてみました。これカメラの前で聞いているので、各社調べていただくと記録残っていると思うんですけども、副社長の一存では判断できませんと。いう答えでした。

そりゃそうですよね。5千億パーにするときに、会長・社長の意思決定なしにできるのかということなると、やっぱりできないということだと思います。でもそれじゃ困るんですよ。2時間でメルトダウンしちゃうんです。あの福島事故の本質は何かっていうと、原子力安全は「止める、冷す、閉じ込める」なんです。「止める、冷す、閉じ込める」で安全が確保できて、止めるのは成功した。スクラム成功(?)と。ところが冷すことに失敗すると、自動的に閉じ込めに失敗して、放射能を大量にまき散らしてしまいますねっていうのが、これ、福島の教訓なわけです。

だからいかに早く冷却するかということが重要なんですが、そこが本当にできるんでしょうかと。誰が決断するんでしょうか。サラリーマンが、これまあ原発所長ですよね、5千億廃炉の決断ができるんでしょうかと。じゃあ原子力規制委員長がやるんでしょうか。総理がやるんでしょうかと。いう点について手順が全然決まっていないので決めてほしいという話をしましたら、ここで書いてあるように、規制基準に関係ないという答えが戻ってくるというような状況でして、およそ原子力規制委員会が事故を防ぐつもりがあるのか、そして住民を被ばくから守る気があるのかと、いうことになると所掌外、所掌外という話になって、まともにやってもらえていないのが現状なわけです。

特に3月の田中委員長の記者会見。これあの原発立地の自治体っていうのは、減災法に基づく住民避難に責任を持つ行政機関なわけです。ここからの質問に対してですね、答えていないんじゃないですかという記者の質問に対して、田中委員長の答えは、知事からの質問が出たからといって、いちいち義務はないっていうふうに言われているということですんで、日本の規制機関って本当に大丈夫なんだろうかということが極めて疑問という状況だと思っています。で、次のスライドお願いします。

福島の原発事故後の懸念。
まずフィルターベントをどうするんだという話があるわけなんですが、先程2007年のときに、ご説明した通り、建屋と一体化していないとパイプが外れるかもしれない、配管が外れるかもしれないという懸念があるんで、一体化してほしいというお願いをしています。それに対して今度は12ページかな。12ページちょっとスライド見せてください。

どうも規制委員会の方が早くどんどんできる工事はやっちゃってくださいという話をしたらしくて、東電はそれに従って地元自治体と協議なしに先に作っちゃったんですけど、フィルターベントの問題。離しているんですよ。この間の説明と違いますよね?と。一体化してほしいというお願いをしているんですが、一切対応してもらえないということです。岩盤に打ち込んでいるからとかっていう話があるんですが、同じ岩盤にあれば大丈夫かっていうと、皆さん東日本大震災のときの西新宿。新宿の高層ビル街を見てイメージ思い出していただくとわかるんですが、建物には固有周波数ってありますんで、離しておけば別々の揺れになるわけですよ、当然のことながら。一体化した方が安全に決まってるわけで、これでも大丈夫とか言うんですけども、余裕を持たせてるから。そうじゃなくて、より安全にしてくださいということについては、やらないという状況になっているわけであります。外れてしまえばどうなるかっていうと、放射能が直接出てくるということになるわけであります。

それから次に、スライド飛ばしてもらって懸念2、13ページのスライドをお願いします。

フィルターベントというのは、希ガスはろ過しません。必ず出てしまうということになるわけです。そうするとですね。これ避難計画と連動させないと、住民被ばくしちゃうリスクがあるということだと思っています。現実にですね、馬場町長なんかよく言われるんですが、浪江町の比較的線量が低いところから、わざわざ町民を高いところに避難させてしまったと。福島市に向かって北西に向かって伸びる道路のなかで車で被ばくされた方なんていうのは結構おられるという状況になっているわけです。

だからフィルターベントにどれだけの性能を持たせるのかというのは避難計画、物理的に可能なものと整合して性能を決めないといけないわけで、一律に原子力規制委員会が判断できるはずがないと。それも3基しかないところと7基あるところでまた意味が違ってくるわけですので、ここのところどう考えているんですかと、いうことについても、甚だ心もとないという状況です。

ちなみにですね、これ甲状腺がん、どういうふうになっているのかということなんですが、我々もですね、県の専門家に聞いています。ちなみに数字で申し上げると皆さんご存じだと思いますけども、新潟県内では事故発生後から今日までですね、甲状腺がん確認された人は1人です。一方福島では18人。confirmという、確認されて、さらに疑い事例が20数名いると。で、まだ全部終わっているわけではないという状況になっています。

これチェルノブイリの事故のときも同じようなことが言われて、一生懸命検査してるんで一杯みつかっただけですよという話だったんですが、あと数年するとですね、どうなるかっていうのはハッキリわかります。産まれていなかった子どもたち。今の2歳以下の子どもたちの発症率とそれ以上の発症率に、差があるっていうことですね。ソ連の場合はですね、事故以降に生まれた子どもたちの発症率とそれ以前の発症率の差があったんで、これは間違いなく原発事故の影響だっていうことで確認をされたと。

ウクライナ政府はですね、もっといろんな病気があるってことを言っているんですが、IAEAは認めていないという状況で、ウクライナ政府の見解とIAEAの見解は今ずれていると。唯一、これ、言い逃れができなかったっていうことだと思うんですけども、甲状腺がんについては原発事故の影響というものを認めたということです。

だからあと数年してですね、マクロで違いがあるかっていうことを見ないといけない。ちなみに新潟県がヒアリングしている専門家はこういうことを言われています。原発事故直後はですね、これが原発事故の影響によるものかどうかっていうのは、よくわからないっていう見解だったんですけども、今聞くとですね、原発事故の影響は否定できないっていう言い方になっています。あと数年経つとこれがどうなるかっていうのがいよいよ確定すると。いうことではないかなぁと思っています。

ちなみに新潟県、防災訓練をやってみました。PAZですね、すなわち半径5km以内。即時避難地域というので約2万人の人が住んでおられます。で、400人参加で避難訓練をやったら、大渋滞が起きてインターチェンジまでたどり着かない、というような状況になってますんで、これ本当にですね、どういう対応をするのかっていうことを考えないと、単に基準合致、はいOKということにはならないということだと思っています。住民被曝を避けるためにどうしたらいいのかということ。まあ言葉の語感と違うんですけども、簡易核シェルターみたいなものを小学校区単位に設置するということも必要なのかもしれません。

核シェルターっていうと凄いイメージあるんですが、たとえば新潟県庁の防災センターは、万が一のときは目減りして、濾し取るフィルターを付けるというような形。これ1500万くらいで措置できるんですけども、そういう形の防護措置を講じるということも考えないといけないんじゃないか。なんで原子力発電所の性能だけで議論できるのかというのはまったく理解できない、ということだと思っています。

次に、次のスライド懸念3をご覧いただきたいと思います。

これよく誤解されるんですが、安全基準というふうに言われる政治家の方いますが、規制委員会は決して安全基準と言いません。「規制基準」という言い方をしています。なぜならばですね、これまで原発は事故が起きません、安全ですよと言うから安全基準という言い方だったんですが、今度は一定の確率で事故が起きるという前提です。それを規制する基準という意味で規制基準という言い方をしています。

しかしですね、一定の確率で事故が起きるっていう前提なんですが、じゃあ過酷事故が起きた場合に、どうやって事故を収束させるんですかと、被害を抑えるんですかと、これIAEAの深層防護の第5ランクが極めて不備であるっていう状況になっています。国際基準に達してないっていうことだと思っています。

この事故を収束させる体制をいかに構築するかというところは、さっき見ていただいたように、規制基準と関係ないっていう言い方をされていますんで、極めて住民にとってはですね、理不尽な状況で物事が進んでいるという認識をしています。

で、福島事故の本質って何なのかと。これね、スタートからして説明の仕方が、少し違うんじゃないかと思っています。大勢の人はこれが津波事故だと思わされている。もしくは電源喪失事故だと思わされている。そんなことありませんから。本質はですね、冷却材喪失事故なんです。冷すことができなくなったからメルトダウンしたっていうことで、津波はきっかけです。電源喪失もきっかけです。もっと言うとですね、3月11日の3時35分か7分です。津波が来てSBOが起きたときにですね、やることは決まっているわけです。もう冷却しかないわけです。

これ、冬のですね、暗くなった夕方をイメージしてほしいんですが、自宅でやかんをガスで沸かしてましたと。そしたら強風が吹いてきて隣の家の木が倒れて、電気が、電線が切れて真っ暗になりました。そういう事態になったときに、何します?最初。電線直しに行きますか?と。そんなことないわけですよ。やかんの火を止めるっていうのを先にやるんです。これはジェネスの教育訓練用のビデオを観るまでもなくですね、冷却失敗すれば2時間でメルトダウンっていうのはプロ誰でも知っているわけです。忙しくて混乱したみたいなこと言ってますけども、優先順位っていうのがあるわけなんですよね。まず最初にやることは冷却なんです。

ベントをするまでもなく、圧が低ければ低圧で挿入できるわけですよね。もしくは積極的に確認しないとダメですよ、ICU(?)が動いてたかどうか。なぜ24時間で1号機が爆発したのかっていうと冷却に失敗したからであって、電源確保の問題でも津波の問題でもないっていうことです。

福島事故の本質は、冷却失敗によるメルトダウンがいかに被害を大きくさせたのかということです。この辺を詰めるとどういう答えが返ってくるかっていうと、いや、訓練が足りませんでした。ちょっと待てと。一番ですね、やらないといけない運転員が、冷却のことを視野に入れませんでしたっていう会社が、本当に原発を運転できるんでしょうかと。いう疑問に突き当たると。

仮にそうだったとすると、どういう対策採ったんですか、という説明が今まったくない状態になっています。で、4号機。これ停止していました。定期検査中で。ところがですね、4号機はメルトダウンの危険があったわけです。たまたま水素爆発したんで屋根が無くなって上からキリンで水入れられましたけど、あれ、水素爆発しなかったら、使用済み燃料プール、メルトダウンしていた可能性があると。入れなかったんです。でも作業員。線量が高くて。線量が高くてホースで水入れられないところを、また同じ状況になったらどうするんですか。労働安全衛生法上、民民で契約で行ってくださいっていうわけにいかないでしょう。突然としてじじいの決死隊で行くぞってまた言うんですかね。それともそういう専門の部隊作るのか作らないのか。こういう話は一切しない。こういう形で収束作業が本当にできるんでしょうか、ということです。

それからもうひとつ指摘をさせていただきたいんですが、放射能を最大に振りまいた原発は2号機です。なぜ2号機から大量の放射能が飛散したのか。爆発していないのに。これはですね、格納容器が破損したからです。じゃあなんで格納容器が破損したんでしょうか。ベントができないからです。なぜベントができなかったんでしょうかと。これ、技術的要素と社会的要素2つあるんですけども、社会的要素の方を先に言うとですね、1号機、これ3月12日の未明1時の官房長官会見まで、政府はベントを禁止していました。東電に対して。なぜかというと住民避難が確認できないからです。だから、史上初めて故意に放射性物質を放出するにあたってですね、住民避難を確認できない中でベントするなと。今これで公表しましたから、さあこれからやってくださいということになったんですが、そっから先は3時になってできたできないっていう話になってくんですが、少なくとも、3月11日夕方5時の段階ですでに線量が上がっていて、第一回の東電の進展予測がなされています。1時間後にメルトダウンが始まると。3月11日の6時過ぎにはもう危なかったにもかかわらず、そこでベントをしなければ、結局できなくなるわけですよ。これ、どうするんですかと。いうことですよね。さらに東電に問いたいのは、3月11日の時点でもうメルトダウンの予想をしていたわけです。さらに3月12日未明の段階で燃料棒の中のペレットの中にしかない物質を建屋の外で検知しているんです。だから保安院の中村こういちろう審議官は、メルトダウンしていると見ていいという発言を記者会見でしているわけです。2か月嘘をつきました。メルトダウンしているのを知っているのに。誰が指示したんですか、という指揮命令系統の確認。そしてそれに対してどう対策を採るんですかという話。やってないわけです。

で、これ汚染水問題もまったく一緒でして、汚染水の気配は5月くらいからわかっていた。少なくとも参議院選挙の前にはですね、社長まで上がって、確認を取れているわけです。汚染水が海に漏れてますよと。でも発表を遅らせました。なんでそういう行動を取るんですか。嘘をつくんですか。その原因は何なんですか。誰が責任者なんですか、ということをまったく、問題の解消に向けて、原因も追究しなければ対策も講じていないという状況になっているわけです。

もう本当に東電というのは、2007年のときはそれでも一生懸命やってくれたんです。今回はね、嘘をつくんです。本当のことを言わない。それからですね、社会的責任は果たさない。口ではやるっていいながら、これ被災者に対する支援もそうです。佐藤知事から一回言われたんですけど、東電やらないだろう?って言われたんですが、カメラの前では、我々の責任で被災者の救済やりますっていうふうに一生懸命言うんですが、いざ個別の話になるとのらりくらり逃げてやらない。

新潟にも多くの、まだ5千人弱の人がですね、避難してこられています。この人たちは生活再建のめどを立てられません。なぜかというと、公共補償と違ってですね、元々持っていた田んぼ、山、それから船、壊れたら、使えなくなったら賠償してもう一回生活再建できるようにするっていうのが公共補償の考え方ですけど、東電の賠償はですね、いかに支出を減らすか。目減りをさせてですね、あんたの価値これだけねって二束三文のお金を渡されて終わり。だから生活再建ができない。

結局ですね、誰も責任を取らないわけです。国も東電も責任を取らない。で、事故が起きると、誰に皺がよるかっていると、そこに住んでいて生活していた人に全部皺が寄ってですね、あとは時間とともに風かを待つっていうようなことになっているんじゃないか。これで本当に安心して立地地域の人が安全対策に取り組めるんでしょうか。その現実を見せつけられている日々が今続いているということです。

それ以外にもですね、もうちょっと時間過ぎるんでやめますが、使用済み核燃料どうするの?という話。これもみなさん懸念をしています。六ヶ所村で今引き取っているのは、廃棄物として引き取っているんじゃなくて、プルサーマルがあるんで、飽くまで資源としてお預かりしているという位置づけですから、この辺決めないとですね、使用済み高レベルの放射性廃棄物が戻ってきちゃいますよと。どうしますかということもあるわけですし、ヨウ素剤。これも酷い話で、自治体によっては配布したんですが、国から回収指示出てましたよね。なんでなんですか?って聞いてみると、どうも副作用に対する責任を取る主体が決まっていないということなんで、何万人も服用して副反応が出たときに、責任を取りたくないから回収したっていう背景があったんではないかと。この辺もぜひ報道機関で当時の経緯調べていただきたいと思っているんですけども、そういう責任回避のためにですね、さきほどお話した甲状腺がんの子どもたちがいっぱい出ているんだとすると、大変罪深いということになるんではないかという問題意識もあります。

それから16ページ。懸念6なんですけども、二重体系です。新潟まで避難されてきた方っていうのは、5回ないし6回。ひどい人では7回と避難場所を変えてます。なぜそうなるのかっていうと、自然災害で避難指示・避難勧告を出す人は市町村長です。原則。そして一方、原子力災害で避難指示を出す人は総理です。だから、地震と津波であっち行ってください、こっち行ってくださいと言っていた後に、2km避難してください、5km避難してください、20km避難してくださいと言われるから、あっち行ってこっち行ってって新潟まで来たときにはもう4回、5回目の避難ですってことになっちゃうということなんです。

これは統合的な対応をしないと、合理的な避難って難しいと思うんです。私も山古志村の全村避難経験しましたが、広域自治体が避難をお願いするときはどうするかっていうと、受け入れ先、市町村を決めるだけじゃありません。ここの高校に行きましょうと。受け入れ先の場所まで決めて、それで全村避難をお願いをする、ということをやりましたけども、今回政府はですね、30kmの外へ出てください。20kmの外へ出てください。それだけ。さらに、桜井市長。あの南相馬の。言われるのはですね、連絡すらないと。入っているんですよ。かかっているんですよ20km範囲内に。ファクス一本来なかったと。

なぜかというと事務局が原子力安全保安院だからです。これ経産省の一組織でしたので、私も通産省にいましたのでわかりますけど、通産省の職員というのは企業行政ばっかりやるんですよ。若い頃から。だから住民と向き合ったこともなければ、自治体と話をする機会もない。中小企業庁すら自治体をスルーするというような感じになってますんで、どうしても連絡先に20km、どんな自治体があって誰に連絡するのか、すらできなかった。だから災害対策なんていうのは、法制度一本化してですね、一律にやるべきだ、ということを言ってるんですが、これもやらない、ということになってます。

最後に、17、18ページ。字が細かいのでひとつだけ言います。4つめのポツくらいですかね。あの、先程申し上げた通り、メルトダウン起きているっていうのは東電はもう事故のきわめて早い初期段階から知っていたわけですが、これを5月の下旬まで言いませんでした。こういう嘘をつくわけなんですね。汚染水問題もそうですし、それから社長の頭の中っていうのは、今9割がですね、資金調達と賠償の話で一杯と。こんな企業が、本当にですね、原子力発電所の安全運転できるんでしょうかという懸念を持ってます。

最近感じるのはですね、こういう状況よりも、一度破綻処理をしたうえで、体制立て直した方がいいんじゃないかっていうことも、選択肢の一つになるんじゃないかっていうことを、今思い始めています。

廣瀬社長の語録。これも象徴的だと思うんですが、3月11日の経験を、汚染水の情報発表が遅れたことを追及されたときに言った発言なんですけども、汚染水の公表の遅れは、3月11日の教訓を学べませんでしたと。今頃になって言っているわけです。3.11の教訓を今になって学べない会社っていうのが、本当にですね、原子力発電所のオペレーションできるのかという懸念を持たざるを得ないというのが今正直なとこです。

以上、ちょっと飛ばしましたけども、安全対策についての懸念、どうもご清聴ありがとうございました。

動画36分37秒頃まで。

次の記事で<質疑応答>部分をアップしました。知事のメッセージはこちら(質疑応答の方でお話されたこと)に詰まっています。必ず読んでください。
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