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田中委員長-廣瀬社長<非公開会談>は柏崎刈羽再稼働を目論んだ動きの可能性

田中委員長(原子力規制委員会)が廣瀬社長(東京電力)と面談することを決めた10月23日の翌々日、25日以降、原子力規制庁はこの面談において「柏崎刈羽の審査の話をすることはない」と明言し、面談後も「審査の話はしなかった」と貫き通している。

しかし、11月13日の田中委員長会見から、私はこれが「ウソだったのではないか」と感じた。田中氏のどの言葉が私にそのような疑惑を抱かせたか、以下に示す。赤字の部分に注目していただくと、会談では柏崎刈羽原発の審査の話をしないどころか、それが大きな目的であったことを匂わせる内容となっている。

当該箇所は、2つある。まずひとつ目。

※以下引用↓↓(1ページ目)

〇記者 新潟日報のマエダです。
今日の委員会の最後にありました、柏崎刈羽の審査の件なんですけれども、東京電力は1F(東京電力福島第一原子力発電所)でいろいろな対策を出しているんですが、実効性という部分では、まだ定かでないと思うんですが、それでも審査入りを決めた理由はお聞かせください。

〇田中委員長 委員会でも申し上げましたけれども、いずれ審査には入らなければいけないんですが、最大の優先事項は、福島第一を安定的にするということです。そうはいっても、あそこはリスクがずっと続くんですけれども、その辺のことについて、先日、社長と直接話をして、いくつかの指摘をして、それについて、一応の回答があったということを私なりに拝見して、1Fについては、あの線で継続的に油断なくきちっとやっていただけるものという判断をしました。どこかの時点で、これは何らかの議論をして、判断をしなければいけない事項、課題ですから、そういう意味で、今日お話をさせていただいたということです。

※引用ここまで↑↑

何回読んでもどう読んでも、廣瀬社長との面談に、柏崎刈羽の審査を前提とした腹づもりと投げかけが田中委員長の方からあり、それに対して廣瀬社長側が対応した、という意味合いが含まれているとしか解釈できない。百歩譲ってこの段階での判断を保留しても、次の発言で疑いは一層濃厚となる。

※以下引用↓↓(2~3ページ目)

〇記者 NHKのスガヤです。
整理をしたいんですけれども、今日、柏崎刈羽の審査のゴーサインが出たのは、改善計画を評価したからなのか、それとも、委員長からもありましたけれども、公開でやらなければ、透明性の確保ができなくなるという観点からなのか、どちらの観点から、今日ゴーサインが出たと認識すればよろしいでしようか。

〇田中委員長 お答えが難しいんですけれども、事務局的に書類の形式などを見るというのは、随分やって、もうやることがない、ほぼ終わりましたということです。ですから、あとは審査をやるか、やらないかということなんですが、審査ということになれば、従来どおり公開でやることにしていますから、それをどうするかというのが、まず第1点ありました。

ただ、先程の繰り返しになるけれども、あれはあれ、これはこれということにはならないということで、委員会でも前にも議論して、私が直接社長にお会いして、いくつかのつけを出したわけです。それについて、紙の上では、前向きな、精一杯の答えだと思います。実質どこまでやっていただけるのか、これから十分に見極めたいと思いますけれども、やらないようだったら、それはそれなりの指導をしていきたいと思います。とにかく時間軸も含めて、精一杯やっていただくということなど、いろいろ加味して、今日議論をさせていただいて、ゴーサインが出たということです。

【出典】原子力規制委員会記者会見録:平成25 年11 月13 日

※同日分の会見動画はこちら(Youtube)↓↓

「あれはあれ、これはこれということにはならない」というのは、規制委・規制庁においてこれまで繰り返し使われている言葉で、同じ東電が運営する原発であるから、福島第一原子力発電所は福島第一原子力発電所、柏崎刈羽は柏崎刈羽というふうに別々に考えて判断することはできない、という意味である。

前掲の田中委員長発言は、この議論を踏まえ、自分が廣瀬社長に会い、「いくつかのつけを出した」。そして東電が11月8日に対策を発表したことについて「紙の上では、前向きな、精一杯の答えだと思います。」ということで「今日議論をさせていただいて、ゴーサインが出た」。

どうですか?柏崎刈羽の審査のためにこういうことをやりなさい、という条件を出した。そういう会談であった。という以外の解釈は、常識的に見て成り立つのだろうか?

こうなれば、時系列に検証してみるしかない。

田中委員長-廣瀬社長会談の決定は、2013年10月23日とされている。同日の会見からまず見ていこう。

※以下引用↓↓

〇記者 新潟日報のヤマダと言います。
午前中の定例会で汚染水問題と柏崎刈羽の安全管理について、委員長と東京電力の廣瀬社長とお会いになるという方向で話が決まったと思うのですが、お会いになる目処とかはまだありませんでしょうか。来週とか。

〇田中委員長 いろいろな事態の状況から見ると、そう遅くないようにとは思いますけれども、相手もありますし、今、事務的にいろいろこれから詰めていただくことになろうかと思います。

〇記者 定例会では柏崎刈羽から福島第一の方にもっと人的リソースを回せないのかなぜかというようなお話も出ていたと思うんですけれども、具体的に廣瀬社長と委員長と何を詰めるお考えなのか、改めもう少し具体的にお聞かせいただけないでしょうか。

〇田中委員長 一言で言うと、ありとあらゆる問題をお話ししたいと思っていますけれども、とにかく今、優先すべきことは皆さんが感じているとおり、やはり1F の問題をどういうふうに収めていくかということがまず大事なので、そのために何ができるのかというところからいろいろな問題が出てくるのだと思いますが、率直に意見を交わしたいと思います。

〇記者 柏崎刈羽の安全管理に関して、何か会談されて、お話しされるというような点でお考えになっていることはありますでしょうか。

〇田中委員長 柏崎刈羽のことは、余り今は特には考えていないです。安全上、そう切羽詰ったことだという認識はないので。

〇記者 最後に1点、先週もお聞きしたのですが、柏崎刈羽6、7号機の申請が出ていまして、審査と今回の問題との関連ですけれども、その審査会合入りの時期については現時点でどのようなお考えでしょうか。少なくとも廣瀬社長と会われてからの判断というような流れなのでしょうか。

〇田中委員長 審査は1つは私たちの与えられた法的な義務ですから、そこはそれと受け止めつつも、やはり全く1F と無関係というわけにもいかないから、社長とよく話をすることもあろうかと思います。

〇記者 現時点では、いつに審査会合入りということは特にまだなくて、廣瀬社長とお会いになってからということなのでしょうか。

〇田中委員長 私自身が審査会合の事務的なところはほとんど関与していませんし、そこは更田委員と島崎委員がいろいろ御検討をされていると思いますので、今のところは何も聞いていません。

※引用ここまで↑↑

【出典】原子力規制委員会記者会見録:平成25年10月23日

笑えない一方で面白いと思わずにられないのは、廣瀬社長と会う前(10月23日)の田中委員長の会見、そして審査に入ると明言した後の11月13日の会見とで、言っていることはあまり違わないかに見える点である。

しかしながら本当はこの2回の会見、委員長は同じことを言っていてはならないはずなのだ。以下に検証してみよう。

下記はまず、田中委員長が廣瀬社長との面談を決めた当日、会見を受けての各社報道である。緑色の太文字にしている部分には意味があるので、後ほど説明する。

◆時事通信
柏崎刈羽審査、面談後に判断=汚染水問題-規制委

※以下引用↓↓

規制委は23日、東電が再稼働の前提となる安全審査を申請した柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の扱いについて、面談後に判断することを明らかにした。
(※中略)1週間以内を目標に面談の日程調整を急ぐが、その間は柏崎刈羽原発の審査に入らない。


※引用ここまで↑↑

◆毎日新聞
柏崎刈羽原発:規制委、東電社長を聴取へ…審査は当面凍結
2013年10月23日 21時24分
http://mainichi.jp/select/news/20131024k0000m040094000c.html

※以下引用↓↓

東京電力福島第1原発で汚染水漏れが続いているのを受け、原子力規制委員会は23日の定例会で、田中俊一委員長が28日に東電の広瀬直己社長と会談し、福島第1原発や再稼働申請している柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の安全管理態勢などを聴取することを決めた。規制委は再稼働に向けた安全審査を当面凍結し、会談を基に開始時期を検討する。審査は少なくとも半年程度はかかる見通しで、年度内の再稼働は困難な情勢となった。

※引用ここまで↑↑

◆ロイター
田中規制委員長、非公開で東電社長と面談へ
2013年 10月 23日 16:59
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE99M06720131023

※以下引用↓↓

原子力規制委員会の田中俊一委員長は23日の定例会見で、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)の広瀬直己社長と近く会談する意向を明らかにした。汚染水処理などでトラブル続きの福島第1原発への対応について、「ありとあらゆる問題について率直に意見を交わしたい」と述べた。

※引用ここまで↑↑

このように、10月23日に田中委員長は廣瀬社長と「ありとあらゆる問題を話し合いたい」としていたが、翌々日25日の原子力規制庁森本次長の会見でその方針は早くも覆された(かに見えた)。

10月25日の森本次長会見より当該発言箇所を引用する。

【出典】「原子力規制庁記者ブリーフィング」:平成25 年10 月25 日分「速記録」1~2p

※以下引用↓↓

3番目に、要人面会について御報告をいたします。
前に規制委員会で話がありましたが、来週月曜日28日の9時半から東京電力株式会社の廣瀬代表取締役社長と田中委員長の面会を予定しております。場所は本館の13階の会議室Aで行うものでございます。この会談は、東京電力の廣瀬社長の方から福島第一原子力発電所の現場の状況についてどのように認識をされているか、またどのようにされるつもりかを経営者の立場でお聞きするものでございます。基本的にはそれを聞き役ということでするものでございます。なお、この会談では申請や審査に関するお話は遠慮していただくと共に、当方もお聞きしないという立場を改めて申し上げておきます。

※引用ここまで↑
同速記録のもう少し後(2ページ目)でも、下記のように述べている。

※以下引用↓↓

〇記者 産経新聞、アマノです。
まず東電社長との面会の件ですが、先程次長審査に関する話はしないとおっしゃいましたけれども、これは柏崎刈羽の件についても触れないという話ですか。

森本次長 柏崎刈羽を含め、いわゆる審査、申請に関することはお話としては遠慮していただくし、私どもも聞く場ではないと。

〇記者 これは前回の規制委の定例会の中では、いわゆるこれはこれ、あれはあれはない、つまり汚染水と柏崎刈羽の安全審査とは結びつくというような話がありましたけれども、そうするとそことちょっと齟齬が出るような気がします。

〇森本次長 福島第一原子力発電所の現状についてお話を聞くということですので、福島第一原子力発電所をサポートするという観点から柏崎刈羽に関する話が出る可能性はあると思っておりますし、定例会合でもそういう話があったかと思いますが、それに限るのかなと考えております。

〇記者 する可能性はあるということですね。

〇森本次長 何遍も申し上げますが、福島第一原子力発電所の対応の上で、それに関連して、それをサポートするという観点で柏崎刈羽に議論が及ぶことはあると思いますが、審査、申請に関する話ではないと理解しております。

〇記者 取材は頭撮りで事後ブリーフィングということですけれども、公開云々は規制委の独自の判断ということでいいのですか。つまり東電側からこれは非公開にしてくれという要望があったわけではないということですか。

〇森本次長 それは違います。規制委員会としての判断でございます。

※引用ここまで↑↑

10月23日に田中委員長が、柏崎刈羽の審査を含めて東電と話し合う姿勢を打ち出したものを、10月25日には、原子力規制庁が否定。この時点で勘のいい人たちやマスコミはどよめいたわけである。とりわけ、新潟県の泉田裕彦知事の洞察力は鋭かった。

下記が10月25日の知事のツイートである。


こちらが、申入れ↓↓

本日、原子力規制委員会委員長への面談を求めました。
2013年10月25日
http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356771480177.html

新潟県からの申入れが何時に規制委に渡ったのかが不明なので憶測に留まるが、泉田知事の反発を知った規制側が急遽、シナリオを書き換えて「被規制側と会うけれども、我々は公平なんだから、審査の話はしない」という路線を装ったという見方は成り立つ。

田中委員長の直近発言から、非公開面談の目的変遷について疑問を抱いた私が、事実関係を時系列でみてくると以上のようになるのだが、そういう目で見ると面談実現後の報道が、文字通りではない意味合いを帯びて見えてくる。

両者面談当日の10月28日、各社から一斉に「柏崎刈羽の審査当面凍結」の報道がなされた。

◆毎日新聞
規制委:柏崎刈羽の安全審査、当面凍結…東電社長と面談
2013年10月28日 11時38分
http://mainichi.jp/select/news/20131028k0000e040157000c.html

※以下引用↓↓

広瀬社長は面談後、「福島第1の問題を率直に話した。安全審査の話はしていない」と報道陣に説明。

※引用ここまで↑↑

※※以下引用↓↓

面談に同席した池田克彦・規制庁長官が「東電が現状をどう改善するか、実績を見てから考えていきたい」と述べ、当面凍結する方針を示した。東電の対策や安全管理が徹底されるか見極めたうえで、開始時期を検討する。

※引用ここまで↑↑

◆フジテレビ
原子力規制委員長、東電社長と面談 汚染水問題で「改善策」指示
10/28 12:05
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00256702.html

※以下引用↓↓

面談後、規制庁の池田長官は、柏崎刈羽原発の安全審査の扱いについて、東京電力が、福島第1原発の現状を、どう改善しているかを見ながら検討するべきとの考えを示した。

※引用ここまで↑↑

もう池田長官のブリーフィング録画を追うのも面倒くさい。ネタは上がった。

私がブログ記事の途中に緑色で示した、10月23日の時事通信と毎日新聞記事の引用部分をぜひ、再度ご覧いただきたい。

徹頭徹尾このシナリオであったとみるのが自然だ。つまりは審査の凍結なんて、一度もされていない。新規制基準適合審査申請と言いながら、実のところは再稼働に前のめりで周囲が見えなくなっている規制委と東電の蜜月関係が、泉田知事の反発を受けてより広い層に知られることとなり、関係の実態はひた隠しにして、他人のふりを装った。わかりやすくいえば、こんな感じではないかと推論する。

第一報が一番正確だった、というのは、こちらの記事

「泉田知事はなぜ会談翌日に東電の規制基準適合申請を容認したのか」


で取り上げたケースでも同様だったのだろうと思う。今回は記者ら自身踊らされた側なのだろうが、受け取る我々としては、変遷する報道に惑わされないことが重要だ。


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